状態の良い中古を入手できたのでいろいろと分かった事を記録する。
2006年発売の機種ではあるが、STAXは古い機種でもサポートがしっかりしているのが良い。
購入した店の話では2023年にSTAXにてオーバーホールをした個体で電解コンデンサーと真空管を交換済みとの事。
SRM-007tAは使っている人も多いようで検索すればいろいろと情報が出てくるが、SRM-006tAはエントリー機という事で情報が少なかった。
とりあえず調べて分かった事を記録する。
■SRM-006tAの基本スペック
発売時期:2006年
発売時価格:88000円
周波数特性:DC~80kHz/+0, -3dB(SR-404 1台使用時)
定格入力レベル:200mV /100V出力時
最大入力レベル:30Vr.m.s. /ボリューム最小時
増幅度:54dB(500倍)
高調波歪:0.02%以下/1kHz 100Vr.m.s.(SR-404 1台使用時)
入力インピーダンス:50kΩ/バランス時50kΩ×2
最大出力電圧:300Vr.m.s./1kHz
標準バイアス電圧:PRO バイアス DC 580V
電源電圧:AC100V±10%、50~60Hz 電圧変更は変更できません
消費電力:49W
外形寸法:(W)195×(H)103×(D)375mm(ボリュームツマミ、ピンジャック(20+10)を含む)
重量:3.4Kg
■上位機種のSRM-007tA基本スペック
発売時期:2006年
発売時価格:147000円
周波数特性:DC~100kHz/+0, -3dB SR-007 1台使用時
定格入力レベル:200mV/100V出力時
最大入力レベル:30V r.m.s./ボリュ-ム最小時
増幅度:54dB(500倍)
高調波歪:0.01%以下/1kHz 100V r.m.s./SR-007又はSR-404 1台使用時
入力インピーダンス:50KΩ/バランス時50KΩ×2
最大出力電圧:340V r.m.s./1kHz
標準バイアス電圧:PRO バイアス DC 580V
電源電圧:AC100V、50~60Hz 電圧は変更できません
消費電力:55W
外形寸法:(W)195×(H)103×(D)420mm(ボリュームツマミ、ピンジャック(20+10)を含む)
重量:4.7Kg
周波数特性が006は最大80KHzで007は100KHz
高調波歪が006は0.02%以下で007は0.01%以下
横幅と高さは同じだが奥行が006は37.5cmで007は42cmと長い。
重さもだいぶ違い006は3.4Kgだが007は4.7Kgと1.3Kgも重たい。
バリエーションモデルにSRM-006tSというモデルも存在する。
■SRM-006tSの基本スペック
発売時期:2010年
発売時価格:91000円
周波数特性:DC~80kHz/+0, -3dB
定格入力レベル:100mV/100V出力時
最大入力レベル:不明
増幅度:60dB(1,000倍)
高調波歪率:0.01%以下/1kHz 100V r.m.s.
入力インピーダンス:50kΩ(RCA)、100kΩ(XLR)
最大出力電圧:300V r.m.s./1kHz
標準バイアス電圧:PROバイアス DC580V
電源電圧:AC100V(50/60Hz)
消費電力:49W
外形寸法:195(W)×103(H)×380(D)mm(突起部含まず)
重量:3.4kg
スペック表での違いだとtAは定格入力レベルが200mVでtSは100mV
増幅幅がtAは54dB(500倍)でtSは60dB(1,000倍)
高調波歪がtAは0.02%以下でtSは0.01%以下
入力インピーダンスがXLRがtAは50kΩでtSは100kΩ
というのが違い。
知り合いのSTAXの中の人に聞いたところ主な違いは増幅幅で、tAが54dbでtSが60dbなので、tAの方がノイズは乗りにくいが、ボリュームを上げなくてはならない。逆にtSはtAに比べてノイズは乗りやすいが、ボリュームを上げなくても音量が得られるとの事で、ボリューム調整はtAの方がしやすいと言う事のようです。また入力電圧もtAでは+10%でも稼働可能なので110Vの昇圧した電源でも一応動作範囲内という事らしいです。ただし100V設計の為、負荷はかかるのでDCアンプでは支障が発生する場合もあるとの事でした。
周波数特性はtAもtSも変わらないのでどちらでもいいと思いました。
また高調波歪率も測定状況での誤差かなと勝手に解釈しています。
音量を上げて聴く事が少ないので手に入れたのがボリューム調整がしやすいtAで良かったと思いました。006と007の周波数特性の差ですが可聴領域を超えた部分なのでこれも気になりませんね。
あとは真空管が2本か4本かの差はあります。
実際のところ007を使ったことが無いので性能差はスペックしか分かりません。
価格差は大きく007はフリマで見ると7万~で、006は4万程度で出ているようです。
3万円の価格差があるのかは分かりません。新品時の価格から考えると007の方がコスパは良いですね。
tAは発売が2006年だがtSは2010年とかなり後なのですが、ほぼスペックが変わらないのは基本性能が良いからなのでしょうね。
この他にソリッドステートSRM-727A(2006年発売)やSRM-323M(2010年発売)やSRM-253X(2015年発売)、フラッグシップのSRM-T8000(2018年発売)、2019年にはSRM-700T(真空管)とSRM‐700S(ソリッドステート)の2バリエーションのドライバーユニットを発売して現在に至っている。モデルチェンジの頻度がゆっくりなのは追いかける必要が出てこないのでありがたいと思います。
自分の場合はSRS-X1000に入っているSRM-270Sからの買い増しなのでメリットが大きかったです。
3入力のうちの1系統でXLRバランス入力が使えるのは音質面でもメリットがあった。
嫁さんと音楽を聴く際の音量の差があるので出力は2系統ありますが、音量が同じになる為に2系統出力は使っていません。同時に利用する際はSRM-270Sと併用して動画や音楽を楽しんでいます。
イヤースピーカーはSRS-X1000に入っていたSR‐X1を使用しています。
■8/16
インシュレーターをAET製に交換。
ボルトオン可能なインシュレーターを装着しました。元々の足は中空のプラスチック製なので防振制は上がったと思います。