Topping L70

ToppingのヘッドホンアンプのL70を導入しました。
導入理由はリモコンによる音量調整。(プリアンプの代わり)
え、そんな事で導入って思う人も多いと思うのですが、音量調整がアンプの前で無いとできないのはなかなかに不便でずっとプリアンプの導入を考えていました。
あとはRCAの入力をXLRに出したいからというのも理由。
STAX SRM-006tAの入力3はXLRバランスなのですが、自前の機材だとZENDACのみXLR出力あり、その他の機器は今のところRCAにしか対応していない物しか持っていません。
L70を導入するまではRCAからの出力はSRM-006tAの入力1のRCAに接続していました。ZENDACをXLRにバランス接続してみて音の良さを実感できた為、RCA入力を使うのをやめて基本XLR入力端子からの音を鳴らしたいなと。となるとRCA to XLRが可能な切替器を導入するのも一つの方法ですが、その接続だとリモコンによる音量調整が叶いません。コスト的には切替器の方が7000円前後で叶えられるので安価ではありますが目的の全てを叶えることができません。
その他の候補として、中華メーカーのプリアンプも候補だったのですが、12000円程度でトーンとボリューム調整機能と接続方法がRCA入出力だけなのでやめました。

なぜL70を選んだか。
L70を選ぶまでの候補はA90 Discreteだったんですが、価格が中古で5万前後、新品だと7万ちょっと。
この価格を見るとあと3万追加すればもっとしっかりとしたメーカーのプリメインアンプも購入候補になってしまいます。例えばSoulnote A-0なんかは中古で8~9万円前後で購入が可能です。
元々スピーカー環境のステップアップの為にA-0を買ってしまおうかとも思っていたのですが、A-1とは違いリモコンがありません。XLRは2系統あるだけに非常に残念です。(撒き餌アンプなので完璧では無い)またプリアンプとしても使えるアウトがありますがRCAのみだったりします。

いろいろ調べていたところフリマでA90 Discreteの事を知ったんですが、上にも書いた通り価格がネックとなりました。同社のラインナップに興味を持ったので少し調べたところ、下位グレードに同じような機能でコンパクトなL70がある事を知りました。L70を見た最初の感想はデザインは形がダサい。大きさがコンパクトなのは良さそう。入出力端子構成は理想的。A90 Discrete同様各チャンネル毎のボリューム設定保持できるのは良い。A90 Discreteと同じR2Rボリュームコントロールでギャングエラーも無し。価格が新品でもA90 Discreteの半額以下。さらにA90 Discreteと同じR2Rボリュームコントロールにも関わらず、Topping製品で故障率の高いと言われているD-01モジュールと同じような密閉式のモジュールであるNFCA-Discreteモジュールを使っていないのも安心感が逆に高いかなと思いました。(L70のNFCAモジュールは密閉されておらずヒートシンクが乗っています。)

まーそんな感じでL70を導入するに至ったわけです。
購入先はアリエク。セールで約3万円で非常にコスパが高いと思います。

ただDAC機能は内蔵していないので、別途DAC類は必要なので、オールインワンのDACと比べると総額は高くなりますね。DACの値段次第でしょうが、プラス2~3万円程度は必要かなと思います。

■L70実際触ってみてどうかという話。
目的が入力の切り替え制御とリモコンでの音量調節だった為、ヘッドホンアンプとしての性能は考慮していませんでした。

まずは基本的な感想を書く。
サイズ感は自分の設置環境にはばっちり。
質感はあまり高く無いが、FX-Audioの製品と並べるくらいのプアオーディオ環境なので問題にはならない。
懸念していた画面表示も操作をしばらくしないと消灯してくれる。ただしなぜか入力ソースの表示だけは消えません。まぁこれ実際表示しなくていいと思うんですが、他に電源ランプが無いので動作しているかの確認用で表示させたままにしているのかもしれません。(電源を切った際はドットマークが表示されたままになります)スリープした画面は本体で音量調節したり、リモコン操作をすると再度表示をしだします。明るさはリモコンで3段階で切り替えられます。(リモコン操作やボリュームつまみを動かした場合はすぐ音量が変わるのではなく表示だけ戻る安心設計)

次に導入理由となった入力切替機能と音量調整について使ってみた感想を書きたいと思います。
※出力切替は本体でも可能だがリモコンでする方がやりやすいです。

■本体での入力切替
本体で切替する場合は電源ボタン兼用のタッチスクリーンボタンを触るとRCAとXLR入力がトグル切り替えとなります。

■リモコンでの入力切替
ナビゲーションボタンの左右の矢印でXLR RCAがトグル切り替えとなります。

■本体での出力先切替
ボリュームつまみ1回押しでプリモードの時はRCA出力→XLR出力がトグル切り替えとなります。
ヘッドホン出力の切り替えは少し直感的では無く、ボリュームつまみを長押しをするとまずは全チャンネル同時出力になる(ヘッドホンのRCA XLR 4.4 6.35とプリモードのRCA XLRの全部)再度ボリュームつまみを長押しすると次はヘッドホンの出力のみのモードとなります。この状態でボリュームつまみを押すとXLR→4.4→6.36のヘッドホン出力がトグル切り替えとなります。再びボリュームつまみを長押しするとプリモードに切り替わります。全出力→ヘッドホン出力→プリ出力の切り替えの際は、ヘッドホンモードの際は出力先は6.35に戻り、プリモードではRCA入力に戻ってしまいます。音量は各チャンネルで保持されますが、出力先のメモリー機能は無いようです。

■リモコンを使っての出力先切替方法
出力先の切り替えはAボタンを押すと全出力先への同時出力に一発変更。
ナビゲーションボタンの中央の決定ボタンを単押しするとプリ出力とヘッドホン出力が全出力(この場合はヘッドホンもプリ出力も)同時出力されます。Bボタンを押すと選ばれているヘッドホンとプリ出力先が選べます。慣れるまで若干ややこしい。自分的にはAボタンは不要かなぁと思います。

■音楽を聴いてみた感想
非常にパワーのあるHPA機能は人によっては音場が狭いとの感想もあるようですが、自分的にはそれが悪いとは感じていませんでした。そこまで拘っていないというのもありますが、十分いい音でイヤホンを鳴らしてくれていると思います。手持ちのイヤホンを接続しいろいろと聴いてみましたが、聴き疲れない音で非常に良かったです。
ハイインピーダンスのイヤホンでも十分に鳴らせるパワーがあるのでventure electronicsのasura2.0のような150Ωのイヤホンも低音のしっかり出た聴く事が可能でした。このパワフルさを知ると家でDAPを使う事は減りそうです。

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